鎮魂の白い花火、「白菊」。

日本三大花火大会のひとつ長岡の花火大会で先ず初めに上がる花火の名前です。

この白菊と呼ばれる白い花火は長岡まつりの前夜祭8月1日午後10時30分に上がります。

69年前のこの日のこの時間、長岡市内が空襲されました。

約100分間の空爆で長岡の市街地の8割が焼け1500人近い命が失われました。

長岡まつりが8月の2日、3日と決まっているのはこの空襲による復興祭の意味合いが強いため。

花火はその散った命の鎮魂の願いを込めて。

曜日が変わろうが毎年同じ日に開催されます。

三大花火大会として長岡の花火を有名にしたのはやはり正三尺玉とナイアガラの滝でしょう。

ナイアガラと三尺玉25120604

玉が直径1m近くある三尺玉と全長800超の長生橋にしかれられたナイアガラの滝は日本一の長さを誇る信濃川という大河の川幅を生かした他に類のない恵まれた環境とそれを最大に生かそうとする花火師の気概があっての事。

その花火師は、代々三尺玉を製造し、ナイアガラの滝を製作した地元で三代目となる加瀬誠次。

御年92歳。

10年前に引退されていますが、

花火界でも世界的に名の知れたお方(だそうです)。

長岡の花火大会を三大花火大会の一つという地位に押し上げたのもこのお方のお力によるところが大いにあるようです。

その後苦労や情熱は是非

「白菊 伝説の花火師・加瀬誠次が捧げた鎮魂の花」小学館 山崎まゆみ著

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というこれもまた長岡出身の温泉エッセイスト山崎さんの本を読んでいただければ、感涙ものです。

三代目花火師の加瀬さんがとつとつと話す長岡弁が独特の味を出しています。

おそらくあまりおしゃべりじゃない方なのでしょう。

お話しぶりは飾らなく等身大のご自身そのものと感じます。

三尺玉でも有名な方ですが、冒頭で紹介した「白菊」。

加瀬さんの思いが込められています。

この美しい白。

白に込められた鎮魂の花火。

点火されると白い玉筋がすっと伸び、そして白い花が開きます。

白菊hanabi39

「白菊」を見るとあるものは鳥肌が立つほど美しいと感じ、またあるものは涙するのです。

脚本家の内館牧子さんは「白菊」を見てこうあらわされました。

 

-空襲の犠牲者の鎮魂を祈り、霊前に捧げる光の香華-

 

 

終戦記念日の今日、8月15日。

白い花火をご紹介させていただきました。

最後までお読み下さってありがとうございます。

また次回。