16世紀オランダの至宝と呼ばれている

ピーテル・ブリューゲル1世。

バベルの塔は40点しか残っていない貴重な油彩画の1点。

実際には無いバベルの塔。

旧約聖書創世記11章では、

[天まで届く程高い塔を作ろう]とされているのがバベルの塔。

ブリューゲルの描くバベルの塔が他に知られているバベルの塔に較べても一番荘厳に感じます。

ローマのコロッセオをモデルにしているからかもしれません。

パノラマビューの全景と、

塔の建設風景の細部まで描く細密さ。

マクロとミクロの世界です。

このミクロの世界が面白い!

地上からてっぺんまで滑車で運び上げられる煉瓦やその煉瓦の通り道が煉瓦色の帯になっていたり、

漆喰を運ぶ人が白く粉だらけになっていてここも白い帯が見えます。

無数にあるように見える窓の形も様々なデザインがあります。

塔を取り囲む地上も牧畜風景や緑の平原に広がる家々がキチンと描かれ人々が住む地であることがわかります。

海辺には沢山の船舶も、ブリューゲルは船にとても詳しかったそうです。

こんなに細かく描かれているのに、

構図は大胆。

塔の上には雲がかかっていて、塔の高さを感じさせます。

この雲の色も海とおなじ碧色。

荘厳な碧です。

板に描かれているこの作品ですが、

より立体的にみせているのは、

技法にもよるのでしょうか。

イタリアで過ごした影響で絵の具の使い方に違いが見られるそうです。

オランダではキャンバスに色を重ねて描いて行く方法。

イタリアではパレットで混ぜて描く。

え〜、

色を混ぜて描くのが普通ではなかったのですね。

おそらく絵の具の質などの問題もあったのでしょう。

 

ブリューゲルのバベルの塔、

決して大きなサイズの絵ではないのですが、

もの凄い存在感です。

 

この展覧会では映像によるバベルの塔を楽しめます。

煉瓦を滑車で運ぶ様子や、

塔内をクローズアップしてそこに描かれている人が何をしているのか教えてくれます。

これがとっても楽しいのです!

東京会場は7月2日まで、

その後は18日から大阪で。

ご興味あれば是非お出掛け下さい。

また、次回!